ニューズレター / Newsletter

若手アカデミー委員会からのおしらせ(vol.1, no.1, 2012)

1.委員長の挨拶

2.活動概要

3.シンポジウム「若手研究者たちと考える、君たちの、そして日本の未来」報告

4.HPオープンのお知らせ


1.委員長の挨拶

多様化する社会の様々な問題に対して、若手自らが議論し、意見を発信することは我が国の未来にとって極めて重要な事項です。2010年6月から約1年半の準備期間を経て、2011年11月4日に日本学術会議内に「若手アカデミー委員会」が発足しました。同委員会は30歳から45歳を基本とする若手科学者による組織です。

我々は「学術の未来をソウゾウ(想像&創造)する」を合言葉に、日本学術会議内外との連携を図りながら、若手独自の視点から現状の分析を行い、社会に対する活動と、学術界に対する活動を学際的、国際的に展開して参ります。こうした活動が、若手科学者の育成と連携に寄与し、かつ学術界全体、日本全体を活性化する一助となると信じています。若手科学者という名に恥じぬよう議論を尽くし、且つスピード感のある対応を進めて参ります。

今後の若手アカデミー委員会の活動にどうぞご期待ください。

2.活動概要

当委員会の活動は、(1)若手間の交流と学際研究の促進、(2)キャリアパス、ワークライフバランスなど人材育成・活用に伴う課題の検討、(3)研究や教育における制度や環境が抱える課題の検討という、三つの柱に集約することが出来ます。

委員会内部で学際研究・分析を活発に行うと共に、シンポジウム、ワークショップ等の各種イベントを通じて若手間の連携体制の構築、若手の意見収集を行います。また、サイエンス・アゴラ等各種イベントの機会を捉え、さらに若い世代やより広い社会に向けての学術コミュニケーションを行うことも使命の一つと考えています。また、これら全ての活動経験は随時、当委員会内で共有、検討され、学際的な議論や科学技術政策に関する提案、提言へと結びつけられます。既に、昨年6月には震災と学術について考えるシンポジウムを企画し、11月に学術人材育成、科学技術政策のあり方に関する各界との話し合いの機会をもちました。

今後も分野横断的な視点から様々な企画・提案を行っていく予定です。[<http://www.youngacademy-japan.org/newsletter/figure.png>に図解説明があります。]

3.シンポジウム「若手研究者たちと考える、君たちの、そして日本の未来」報告

2011年12月17日に国立京都国際会館で開催された科学・技術フェスタ in 京都2011において、標記シンポジウムを実施しました。テーマとして、「生命科学」「先端医療」「情報化社会」「グローバル化」という現代社会に欠かせないキーワードを選び、若手研究者とさらに若い世代が協働することで、議論する楽しさ、難しさを共有しようとする試みです。当委員会のメンバーを中心とした若手研究者25名と、高校生や大学生らが4グループに分かれ、各テーマに関する現状認識や問題点、また将来実現したい科学・技術、など、議論を行いました。開始直後は椅子に座っていた参加者も、熱が入ってくると席を立ち上がり、互いに議論しあうなど、活発な討議ができました。最後に、各テーマに関する成果を、高校生が取りまとめ、発表してくれました。若手研究者側も、短い時間の中で問題を認識し、議論し、結果を取りまとめる高校生らの能力に驚くとともに、次の学術を担う世代として、誇らしく感じました。

当委員会は立ち上がったばかりですが、さらに若い世代と直接協働して活動する取り組みは、今回が初めてです。まずは若手研究者を身近な存在であると感じてもらうよう、自身が学術に興味をもったきっかけや研究内容を、高校生向けに書いた記事を取りまとめ、配布しました(記事の一部は、当委員会HPより閲覧可能です)。高校生などに参加を促す方法など、色々な課題も見つかりましたが、今後も、若手研究者の目線で機動力を活かし、さらに若い世代との交流を通じ、学術への興味を喚起していきたいと思います。

4.HPオープンのお知らせ

下記のサイトで当委員会のホームページがオープンしました。

http://www.youngacademy-japan.org/

活動以外に、当委員会メンバーの写真付き紹介などもあります。

内容は随時更新し、これから充実させていく予定です。よろしくお願いします。

<お問合わせ先>

日本学術会議事務局 若手アカデミー委員会担当 長野

TEL:03-3403-6289 FAX:03-3403-1640

e-mail:genji.nagano@cao.go.jp